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八王子丘陵 唐沢山から荒神山 2018年01月31日歩く 晴れ 単独

投稿日 2018年02月02日

群馬県太田市と桐生市にまたがる八王子丘陵と呼ばれる山塊は、いくつかの小高いピークをもち、関東平野の北端に島のように浮かんでいます。関東平野が大海原とすれば、それはさしずめ海に浮かぶ大きな島ではないかと、そんな妄想にとりつかれてしまうくらい、八王子丘陵は関東平野に浮かぶ島の様です。

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足利湯殿山から眺める八王子丘陵

関東平野に浮かぶ島の様に見える

2015年12月1日撮影

 

 

いくつかの小高いピークとは、唐沢山* 標高261m、天王山* 標高243m、茶臼山* 標高 294m、荒神山 標高248mなどで、いずれも300mは超えません。*印の山には三角点があります。(この山域にはもうひとつ、標高225mの名前が無いピークがありますが、三角点があるかどうかは未確認)

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(画像を一度左クリックし、次に右クリックして新しいタブで画像を開いて拡大してご覧ください)

北部運動公園の駐車場近くにある案内板

太田市が建てたものらしく、左端のみどり市や桐生市のエリアは記載が無い

こういうものが案内図と言えるのだろうか

 

このうち唐沢山は、一等三角点 補点で、群馬県にある12点*(本点1 補点11)ある一等三角点のひとつです。現地で三角点標石の上にスマホを置いて、位置を表示させたところ、北緯36.21.59 東経139.21.49でした。公開されている一等三角点補点 唐沢山の位置は北緯36.21.35 東経139.21.29となっています。ただし、これは私のスマホやGPSの誤差を表しているにすぎないと思います。

 

* 県界にある三角点の数え方によって異なる。

 

他にこの山域で特記すべきは、麓に藪塚温泉と、ジャパンスネークセンターがある点です。少し足をのばせば、(日本には石器時代は無かったとする説をくつがえした)岩宿遺跡もあります。更に付け加えるなら、太田からこの山域の麓にかけて、多くの古墳が点在し、東国文化の中心地と言われている点も興味深いものです。

 

今回は、北部運動公園から八王子丘陵を端から端まで縦走する形で、上に挙げた4つのピークを辿り、東武桐生線の阿左美(あざみ)駅から電車で二駅戻り、治良門橋(じろえんばし)駅から北部運動公園までの3Kmを徒歩で戻りました。歩行距離は20.5Km 所要時間は 約8時間というロングトレイルでした。

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(画像を一度左クリックし、次に右クリックして新しいタブで画像を開いて拡大してご覧ください)

北部運動公園から唐沢山、天王山、茶臼山、荒神山と辿り、

東武桐生線(阿左美駅->治良門橋駅)で北部運動公園に戻るルート

道標(T)は随所にありますが、ほとんどは省略しています

(国土地理院電子国土地図に情報追加)

 

 

北部運動公園の駐車場 8:48

唐沢山への道入り口(ハイキングコース案内板) 8:51

鹿島宮 9:03

竹藪の細い道に入る 9:17

送電鉄塔 10:39

唐沢山 10:56 (休憩)

菅塩峠 11:34

(日向山) 11:45

(賀茂沢峠) 11:53

天王山 12:08 (昼食) 12:25

籾山峠 13:04

(根本山) 13:41

P242 基準点 14:58

庚申塔 13:51

石碑、井戸跡 13:57

茶臼山分岐 14:03

茶臼山 14:16 - 14:28

茶臼山分岐 14:03

太陽光発電 15:07

荒神山 15:16

荒神山登山口 15:39

阿左美駅 15:45

治良門橋駅 16:34

北部運動公園の駐車場 17:12

 

所要時間 約8時間 (電車待ち+移動 計50分を含む)

総歩行距離 20.5Km (治良門橋駅から北部運動公園駐車場 3.0Kmを含む)

 

 

国道122号を走り、北関東自動車道の太田桐生ICの手前から矢場堀町に入って、丸山を見たら、八王子丘陵麓の北部運動公園は近い。公園の駐車場に車を停める。北部運動公園は八王子丘陵の南斜面の少し高台にあるため、麓の強戸や烏山の町が眼前に広がっている。秩父山地などの眺めもよい。

 

駐車場の東端から車道を少し歩くと、八王子丘陵のハイキングコース案内板があり、唐沢山へ導く看板がある。唐沢山への道は、運動公園の裏手にあるゴルフ場の端を巻くように付けらてている。小さな池を見て、雑木林を少し歩くと鹿島宮がある。

 

更に進んで民家の間を歩くと、唐沢山への道が竹藪の中に入って行く。ここから山道になる。沢筋の道は先日の降雪の雪が残っており滑りやすい。やがて沢筋の道は急な階段で明るい尾根筋に出る。そこにはベンチがあった。道は再び下降して沢筋に降り立ち、桐生からの道を合わせて左の沢筋に入って行く。この辺りも雪が多い。

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唐沢山の東屋から

雑木林の明るく広い山頂に三角点がある

 

 

再び明るい尾根筋に出てしばらく歩くと送電鉄塔がある。明るい自然林を行くと菅塩峠(すがしおとうげ)と唐沢山との分岐に至る。唐沢山に向けて5分ほど歩くと、一等三角点の山頂となる。唐沢山山頂は人気が無く静かだった。樹間から赤城山が見えた。

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唐沢山 一等三角点補点(点名:唐沢山)

遠くに赤城山が見えている

 

 

一等三角点(点名:唐沢山)の標石はさすがに大きい。90Kgというからこれを担ぎあげるのは大変だったろう。標高261.08mの一等三角点補点である。隣の一等三角点は、ここから見える赤城山の地蔵岳にある。

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唐沢山一等三角点の位置確認をしてみた

けっこう公表値とは差がある

北緯36.35.99 東経139.35.83

 

 

分岐に戻って菅塩峠に向かう。菅塩峠の南側には近くまで林道が来ているようだ。更に進んで、日向山、賀茂沢峠の看板を見て、丸いピークで踏み跡を辿って天王山に向かう。天王山には四等三角点があった。ここで昼食にした。急に出てきたので今回は愛妻のおにぎりはない。コンビニおにぎりである。

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八王子丘陵はなだらかな山が連なる

 

 

踏み跡をもどって、鞍部から斜めに道があるので辿る。再び尾根道を拾って、天王山から約40分で籾山峠(もみやまとうげ)に降り立った。けっこうダンプが走ってくる。道路を渡って対岸にある舗装道に入る。道はカーブして行き止まりになるが、茶臼山方面への登山口がある。急坂を上るとベンチがあるが、その少し先にもベンチがある。根本山というらしい。南側が大きく開けていて展望がよい。秩父の山々や浅間山をゆっくり眺める。雪が解け始めて少しぬかるみ始めた道を辿ると、露岩の斜面があり庚申塔が立っている。その先のピークは昔の砦跡のようだが、石碑があり、井戸の跡が残っている。ここは八王子山というらしい。

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天王山 243.02m

四等三角点(点名:入長岡)がある

北緯36.35.83 東経139.34.01

 

茶臼山は主稜線から少し離れている。分岐から北面の凍った道を滑らないように降りて、再び登り返すと、今回のルートで最も高い茶臼山だ。赤城山の眺めがよい。眼下は桐生の街だ。山頂には電波塔があって、北面の一段下に東屋がある。茶臼山には、桐生や藪塚側から登ってみたい。

20180131_八王子丘陵08.jpg

根本山から秩父山地の眺め

 

関連記事: 八王子丘陵 根本山からのパノラマ

 

 

分岐に戻って、P242の基準点を見、更に道の傍らに石碑を見たら、太陽光発電の上をかすめ、さらに進むと荒神山に出る。この辺りは笹が茂っているせいもあってか、山頂らしき場所に、大きなベンチや祠、石碑、登山届ポストなどがごちゃごちゃ置かれており、あまり気分のいい山頂ではない。三角点は見当たらなかった。

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茶臼山山頂 293.96m

電波塔の前に三等三角点(点名:茶臼山)がある

北緯36.37.82 東経139.32.631

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茶臼山南面から赤城山を望む

 

 

荒神山を後にして下山する。最後、道路に降り立つ直前が急で、鎖がかかっている。道路に降り立って、学校の横を阿左美駅に向かう。

 

東武桐生線 阿左美駅からまで2駅乗り、治良門橋駅で下車。約3Km歩いて北部運動公園に戻った。

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荒神山の山頂

 

 

今回は八王子丘陵の端から端までを一気に歩いたので、総歩行距離は20Kmにもなった。夏季の暑いときであれば、なかなか歩き通せないと思うが、この冬季であれば樹林は完全落葉で明るく、樹間から見通せる景色を楽しみながら快適に歩くことができた。このルートでは、唐沢山の一等三角点のほか、天王山の四等三角点、茶臼山の三等三角点を見て歩き、名のあるピークとしてはこれらに加えて荒神山と、計4座が踏める。更に籾山峠近くの根本山や、茶臼山山頂からの好展望などが、ご褒美である。また、いつも登っている足利の仙人ヶ岳方面を普段とは逆に眺められた点もよかった。八王子丘陵は標高は300mに満たないが、面白い山域である。私の自宅から最も近い一等三角点の山ということも興味深い。今後もいくつかルートを見つけてバリエーションも愉しんでみたい。

 

 

 

 

(熊五郎)

 

コメント(2)

  • 雪降る前ですね。この後雪が降って、また風景が変わったでしょう。 (agewisdom) 2018/2/2(金) 午後 7:42

  • > agewisdomさん 先日の雪がかなり残ってましたが、この雪でまた積もったでしょうね。寒い日が続きようですので、風邪などひかれぬよう。(熊五郎) 2018/2/2(金) 午後 8:57

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